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成人T細胞性白血病/リンパ腫に対する樹状細胞療法

成人T細胞性白血病/リンパ腫(ATL)に対するTaxペプチドによる樹状細胞療法は、British Journal of Haematologyという国際的な血液専門誌*に素晴らしい治療成績を報告されています。当クリニックは、10年以上にわたる樹状細胞がんペプチドワクチン作製の経験がありますが、今回は、British Journal of Haematologyに報告されている方法を忠実に再現した上で、同誌で報告されている性状の樹状細胞を安定して分化誘導できることを確認しました。
対象となる患者様は以下の方ですが、白血球の型(HLA)によっては実施できない場合があります。
1)急性型、リンパ腫型の方で、化学療法(+ポテリジオ或いはレブラミド)で病状が安定しているものの、身体条件やドナーの問題から同種骨髄移植が困難な方
2) くすぶり型、慢性型の方(これらの病型ではによる治療実績はありません。しかし、現時点では特に治療がなく、発症後の平均余命4.1年と経過も良くないため、対象になると考えています。急性型やリンパ腫型の場合よりも、腫瘍細胞がTaxを発現している可能性が高く、その意味でも良い治療対象と思われます。)

この治療の長所をまとめると
1)少数例ではあるものの、同種骨髄移植に匹敵する治療成績が報告されています。
2)副作用は、樹状細胞接種部の発赤、腫脹や1日程度の発熱が見られる程度で一般に軽微です。
3)2週間毎に計3回の樹状細胞を投与をするだけで治療が終了します(ウイルスに対する予防接種のような注射です)。
4)他の治療法との併用も可能です。

一方、この治療の短所をまとめると
1)現在のところ自由診療です。
2)ATLの細胞を攻撃するための目印であるTax蛋白が消失している場合には、効果が期待できません。

*Suehiro Y, et al. Clinical outcomes of a novel therapeutic vaccine with Tax peptide-pulsed dendritic cells for adult T cell leukaemia/lymphoma in a pilot study. British Journal of Haematology, 2015, 169, 356-367

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